たやいログ

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大前研一 『日本の論点』 2015-16を読んだ

大前研一さんの『日本の論点 2015~16』を読みました。

大前さんのファンとかではなく、たまたまお借りして読んだのですがなかなか面白かったので忘備録に。

 

この本はプレジデントでの連載をまとめたものとなっており、小見出しは以下の通りとなっています。(Amazonから引用しました)

 

■復活への秘策
オリンピックバブルに騙されてはいけない
日本の部長の給料はなぜ、世界最低レベルなのか
「アマゾン」の一人勝ちはなぜ起こるのか
どこまでも続く「ソニーの一人負け」
フランス人COO誕生へ! 武田薬品工業は成功するか
ゴーン退任こそ日産飛躍のベストシナリオ
長期衰退を止めるには移民政策しかない
スマホで五億稼ぐ「情報の取り方」
エネルギー危機を救うわが私案123
シェールガス革命で浮かぶ会社、沈む会社
シェールガスの対日輸出解禁でガス価格は下がるのか

■世界の視点
シリア戦も不可避! ?「集団的自衛権」容認の危うさ
集団的自衛権、安倍流「普通の国」とは、どんな国か
世界から尊敬されるドイツ、警戒される日本
お金をムダにしない「ドイツ連邦制」の仕組み
就職に困らないドイツの「一〇歳のハローワーク
台湾の経済は、中国よりも圧倒的に強い
バブル崩壊前夜の中国とどう付き合うか
サムスン電子と心中か? 韓国経済の暗雲
自民党の属人的、密約ベース外交のツケ
安倍首相の靖国参拝、知られざる波紋
アメリカが警戒“失言政治家"の危ない勘違い
韓国、中国が狙う、北朝鮮の植民地化とロシアが狙う労働力

 

私の職業柄もありますが上記の中で特に面白かったのは、スマホで五億稼ぐ「情報の取り方」かなと思います。

情報が細分化していたインターネットにおいて近年キュレーション等の情報をまとめるサービスが生まれてきており、インターネットはテレビ化してきている。受動的なメディアになってきている。だからこそ、自分で能動的に情報を収集できる能力が今後重要になる。といった内容でしょうか。

 

私も最近のキュレーションブームに対して同じような事を感じていたので上手くまとめて下さったなと思いピックアップしてみました。

 

また、項目ではないですがドイツ国民の戦争責任に対する捉え方についての説明がとても印象に残りました。第二次世界大戦時のヒットラー率いるナチス・ドイツの過ちを繰り返さない為に国民全員がそれを恥だと捉えていると。そして、それに対して日本は…(以下略)という内容です。

 

私も2011年の夏にドイツのダッハウ強制収容所を見学した事があるのでこの説明にとても納得しました。あそこまで生々しく自国の過ちを他国民に見せるというのは他の国では無いかと思います。

 

大前さんの意見は思想的に若干偏っている感じも否めないですが『論点』についてはとても良い選別だと思いますのでオススメです。元々が雑誌の内容なので2,3時間もあれば読み終わるかと思います。

 

 

大前研一 日本の論点 2015~16

大前研一 日本の論点 2015~16